実は知っているようで意外と知らなかったバリアフリーの世界【店内通路編】

Facility

ユニバーサルマナーを受講し、障害のある人・高齢者・国籍や性別などに関係なく、
すべての人が、できるだけ使いやすく便利なモノや空間を作り広めることは、重要だと感じました。

私自身も意外と分かっていたようで分かっていなかったことがたくさんあり、改めて「配慮」の部分で自分自身を見直すきっかけになりました。

(前回は「段差」についてお話をしましたが、今回は『店内通路』についてお話をします)

※前回の「段差」については下記よりご覧ください
>> 実は知っているようで意外と知らなかったバリアフリーの世界【出入口編】

店内も入口と同様に小さな段差であっても、高齢者や障害のあるお客様にとっては障壁です。

スロープや手すりをつけることで解消することができますし、
スロープと床の色を変えることで、より認識しやすくつまずきの防止にもつながります。

よくあることですが

  • 通路にあったワゴンで引っ掛かって転倒した
  • 突起物に引っ掛かり衣類が破れた
  • 通路が狭く、テーブルにぶつかり料理やドリンクがこぼれてしまった

など

通路でもありますが「動線」でもあります。

お客様優先はもちろんですが、
「お客様の動線」「作業の動線」と、店内を行き交う人たちの動きをよく考えた店舗設計にし、オペレーションにも十分に注意する必要があります。

ちなみに通路の寸法はどれくらい確保すれば良いでしょうか?

下記、参考にしてみてください。
国土交通省『高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準』によると、以下のような寸法が採用されています。

  • 80㎝:車いすで通過できる寸法
  • 90㎝:車いすで通過しやすい寸法
    通路を車いすで通行できる寸法
  • 120㎝:通路を車いすで通行しやすい寸法
    人が横向きになれば車いす使用者とすれ違える寸法
    杖使用者が円滑に通過できる寸法
  • 140㎝:車いす使用者が転回(180 度方向転換)できる寸法
    杖使用者が円滑に上下できる階段幅の寸法
  • 150㎝:車いす使用者が回転できる寸法
    人と車いす使用者がすれ違える寸法
  • 180㎝:車いす使用者が回転しやすい寸法
    車いす使用者同士が行き違いやすい寸法

▲[主要寸法の基本的な考え方]:国土交通省より

店舗をバリアフリー化にしたいが、店内のスペースや予算にも限りがあると思います。
ですが、今ある中から少しでも改善することができれば、
高齢者やベビーカー・車いすのお客様を含め、ケガや病気で思うように体が動かなくなったお客様にも気持ちよく過ごしてもらえる空間になります。

安心して来店し続けられるお店になれば、口コミも広がりますし、新規利用者の獲得も期待できます。

店舗のバリアフリー化のメリットは、お客様が快適に過ごせることだけでなく、
お客様の新規獲得固定化につながるというメリットがあります。

どうすれば良いのか分からない。何からはじめたら良いか知りたい。
やり方を教えてほしい。など、お悩みがあればどんな些細なことでも良いのでご連絡いただけますと幸いです。

ピックアップ
>> ガイドライン(高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準)はこちら


Tomo

7年ほど海外にてBar経営からレストラン・ホテル内にてバーテンダー&ミクソロジストとして飲食経験を経て帰国、 帰国後は、大型複合施設内レストランにてバーマネ...

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